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2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
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  どんぶり勘定の料理屋さん

3月の初っ端に仕事仲間が会社に立ち寄った。約束の時間は16時で、その後は一杯でもという前提であった。

18時頃に会社を出て、50メートル先の魚割烹に立ち寄る。1月初めの新年会で寄ったとき、2か月間キープ限定で半額セールという焼酎が置いてあったが、封を切らないままでその2か月がまもなくキープ期限切れである。このため数日前に友人達3人で来たばかりであるが、まだ半分くらいは残っているものと記憶していた。

 2階の席を確保して、ボトルを取り寄せるのだが、そのボトルがなかなか出てこない。おーい! おーい! おーい!と3度も呼んでやっとおっさんが顔を見せるが、「すみません。ボトルが見当たらなくて探しています」という。

 「確か先日3人でいらして、その隅の席に座ってましたよね?」「お酒は、黒霧島でしたよね?」 そこまで分かっているなら早く頂戴! と少し腹を立てながら(私にしては珍しく)語気を強めて言う。

 やがておっさんは1升びんを持ってきて、「すみません。先日の瓶が見当たらないので、これを飲んでいてください」、と新品の・黒霧島1升びんを差し出してきた。 ん? あ、そう。そして改めてその新品に名前と日付を書いてくださいという。正に、損害賠償・代位弁済のつもりなのである。

 考えてみると、あのお酒にはもう一つ因縁がある。

数日前に3人で来た時に、2か月って早いね、とうとう1回も飲まないうちに期限切れになりそうだよ。と、冗談話をしたら、そのおっさんがいきなりカウンター越しにマジックペン(銀色のマジックで)をとり、その瓶に書いていた月日を(先の日付に)修正したのだ。

「これで期限が1か月先にずれましたよ!」

と云って私の方を見ながら意味ありげに笑った。なるほどこういうことで客を確保するんだと、あのおっさんの機転に感心させられた。

 そんなことがあると、私の様な飲んベーは、また行くことになるのだ。

面白い客寄せである。

 

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