2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
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 「40度、全身浴、10分」の黄金法則・・・東京都市大学教授・早坂信哉氏

 日本人はお風呂が大好きな民族です。温かいお湯に毎日のようにつかる習慣を持つ国は、世界中どこを探しても日本だけです。
 およそ20年の医学的研究から、毎日のお風呂において正しい入浴法を実践すれば、“健康長寿”を目指せるということが分かったのです。

 2011年の調査・研究によると、65歳以上の高齢者による5年後の要介護認定者数を調べた結果、週7回以上お風呂につかる習慣があるグループは、そうでないグループに比べて、自立度が1.85倍も高いという数値が出ました。つまり、毎日の入浴習慣がある人は、要介護になりにくいのです。

 また、2012年に行った研究では、入浴習慣と幸福度の関係(自分が日々の生活でどれくらい幸せだと感じているか)では、毎日の入浴習慣がある人の方が、そうでない人に比べて、主観的幸福度が高いという結果が出た。このように、毎日の入浴習慣は心身ともに良い影響を与えるのです。
 ここで注意すべきことは、入浴は、シャワーを浴びるだけの「シャワー浴」ではなく、湯船にしっかりとつかる「浴槽浴」である必要があるということです。

 
 <体のライフラインを強化する>
 その医学的効果は具体的にどのようなものなのか。
 浴槽浴が心身に与える効果は大きく分けて三つあり、「温熱作用」「静水圧作用」「浮力」です
。この中で最も重要なのは、「温熱作用」です。温かいお湯につかることによって、まずは体の表面が暖められます。次に皮膚の下まで熱が伝わり、血管の拡張が起こることで、血液の流れがよくなります。血液の巡りがよくなるということは、新陳代謝の活発化、免疫力、体力の向上が期待できるのです。また、体が温まることで筋肉や関節の緊張が和らぎ、肩こりや腰痛、筋肉痛が緩和されるという効果もあります。

 「静水圧作用」
も血液の循環に働きかけます。お湯の中につかると、人間の体に水圧がかかります。この水圧が皮膚の血管にかかってくることで、血液が心臓に押し戻されることになります。また、お湯につかっている間に水圧で押さえつけられていた血管は、湯船から出た瞬間に開放され、血液が一気に流れ出す。この一連の働きが、血液の巡りをよくすることにつながります。

 「浮力」は、主に精神面に効果をもたらします。お湯に肩までつかった場合、その人の体重は浮力によって十分の一になるという計算です。体が軽くなることにより、大きなリラックス効果があるのです。



 <正しい入浴法>とは
① お湯の温度は38~40℃
② 肩まで浸かる全身浴
③ 入浴時間は10分間

 まず、お湯の温度は、わずかな差でも、からだに与える影響が正反対と云っていいほど違ってくるのです。人間の体には自律神経という神経があり、循環器、消化器、呼吸器など、生命を保つための体の働きを自律的に調整してくれています。自律神経には、からだを興奮させる「交感神経」と、逆にリラックスさせる「副交感神経」の2種類があります。
 42℃以上の熱いお湯に入ると、交感神経が刺激され、からだは一種の戦闘状態に突入してしまい、血圧が上がり、脈は速くなり、逆に胃腸等の働きは弱まってしまうのです。
 お湯の温度を設定するときは、42℃よりもぬるめで、かつ体温よりも高い、38~40℃の範囲に設定してください。そうすることで体も温まりますし、副交感神経の働きで十分体を癒すことができます。どうしてもぬるく感じて満足できない人は、最初に40℃のお湯に入り、追い炊きで体を熱さに慣らしてください。ただし、上限は、42℃です。

 次にお湯の量ですが、浴槽にたっぷりとお湯を張って肩までつかる全身浴を推奨します。
 全身浴の利点は、湯量が多いために、「温熱作用」と「静水圧作用」が働きやすいということです。体がよく温まり、水圧が高いので血液の巡りも良くなる。足のむくみにも効果的です。

 全身浴での入浴時間は、10分間がお勧めです。体温は約0.5~1℃上昇します。その上昇だけで、十分に「温熱作用」は見込めるのです。いったん上昇した体温は、1~2時間程度はそのまま持続する。汗がではじめたら,体が十分温まったというサインです。
 ただし、心臓や肺に疾患がある人は、お湯の熱や水圧が負担になるので全身浴は避けて、2,30分程度の半身浴にしてください。

 
<ヒートショックに要注意>
 寒い冬に要注意なのは、高齢者の入浴時の死亡事故です。

 平成25年度では、入浴中の事故死の数は、年間で約1万9千人あります。亡くなられた方の症状で多いのは、脳卒中や心臓発作(心筋梗塞、不整脈など)です。これらは「ヒートショック」によって引き起こされることが多い。ヒートショックとは、外部の温度差によって引き起こされる血圧の変化のことを言います。

 事故の半数が、12月から2月にかけての冬期に集中しているのです。
 入浴時の行動は、冷たい脱衣所で服を脱いで裸になります。そうすると、からだが寒さに驚いて交感神経が刺激され、血圧が上昇するのです。次に、寒さに耐えきれず、すぐに熱いお湯にドボンと浸かるとします。湯船に入った際、今度は体が熱さに驚き、先程と同じように再び血圧の上昇が起こります。この一連の行動で、血圧が40ほど一気に上がるという研究データもあります。血圧の変化によって、高齢者の弱くなった血管や心臓に大きな負担がかかり・・・なるのです。

 ヒートショックを防ぐためには、入浴の過程における温度差を少なくしていかなくてはなりません
 まず、脱衣所に暖房器具を置き、空間を温めます。リビングとの温度差は、5℃以内であるのが望ましい。同様に、浴室も温めることが重要です。暖房機能がない場合は、湯船にお湯を張る際に、蓋をすべて開けて室内に湯気を立てることです。上記が充満し、サウナのような効果で浴室が温まります。
 徐々に体をお湯の温度に慣らしていくという意味で、入浴前のかけ湯も大きなポイントです。手足の先、からだの中心部、頭の順番で、少しずつかけ湯をしていきましょう。

 入浴のタイミングにも注意してください。午前中は心筋梗塞や脳卒中が起こることが多い時間帯です。高齢者は避けた方がいいでしょう。熱中症・脱水症予防には、入浴前後における充分な水分補給も必要です。最低でも入浴前後で合計500mlの補給が理想。お勧めはポカリスエットなどのイオン飲料。「入浴後のビール一杯」は控えましょう。脱水症状を起こしやすくなります。

 これらの危険に注意さえすれば、心身ともに豊かな入浴生活を送ることができます。

 



 

 

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