2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
アメリカ選手はなぜ大学で伸びるのか(ゴルフ) 現 日本プロゴルフ協会会長 プロゴルファー 倉本昌弘氏 (永久シード権保持者 愛称「ポパイ」) スポーツに打ち込む日本の大学生は、あまり勉強をしないイメージが定着している。アメリカは違う。全米の大学スポーツを統括しているNCAAには明確なルールがあって、一定の学業成績を取っていないと試合には出られない。奨学金をもらうためにも学業成績は重要だ。学生である以上、文武両道が前提なのだ。(中略) 僕は大学を卒業後すぐテネシーに留学した。アメリカに行きたかった理由の一つには、向こうのジュニアが大学生になったころから急速に成長し、強くなるのを肌で感じていたからだ。その秘密を知りたかったし、自分もそのアメリカに行って強くなりたかった。僕が初めて海外の大会を経験したのは高校2年の時、日本とハワイの高校親善大会だった。 当時、日本は僕、ハワイはデビッド・イシイ、本土はスコット・シンプソンがエースと云われていた。その時は、僕の方が優位だったし、敵わないとも感じなかった。ところが、彼らは大人になってからぐんぐん強くなる。デビッド・イシイはハワイアンオープンで優勝、スコット・シンプソンはUSオープンを制覇した。年齢の近い選手では、NCAAで2連覇したカーチス・ストレンジはUSオープンを2連覇。1998年にマスターズと全英オープンを制覇したマーク・オメーㇻもいる。 なぜだろう? 僕なりに分析した答えは、(アメリカのシーズン制)である。日本のジュニアは1年じゅう、ゴルフばかりをプレーしている。他のスポーツは殆どやらない。アメリカの中学・高校で行われるスポーツはシーズンで分けられている。春は野球、水泳、テニス、ゴルフ等、秋はフットボール、陸上、サッカー等、冬はバスケットボール、レスリング、ホッケー等。これらはほんの一例であり、何十種類ものスポーツの中から選ぶことができ、いくつものスポーツを経験することができる。 フレッド・カプルスがMLB(大リーグ)のドラフトにかかったのは有名な話だし、ヘイル・アーウインはアメフトのデフェンシングバックとしても活躍していた。そういう選手たちは、アスリートとしての身体能力、精神的なタフさや経験を持っている。日本のジュニアは、(さばき)はうまいが身体的な能力開発が十分されていない。だから、20歳を過ぎて大きな差がついてしまうのだと思う。アメリカのジュニアは、当面の勝負や細かな技術にこだわらない分、十代の頃技術は甘い。だが、ゴルフを自分の専門種目と決めてからの成長は目覚ましいものになる。日本も、本当の基盤づくりに目を向ける必要がある。 (週刊新潮 2018年6月27日号 より抜粋) <久しぶりに、プロゴルファーのホンネ?を聞いた。昔から叫ばれてきたことですが…。 確かに最近、日本では、英才教育と称して、教育パパやママがわが子をその道に進ませているのを聞く。そのせいか、昔より年齢にしてはちょっと上手な子供たち~ジュニアがいるようだ。しかし、一昔前から、倉本氏が言うように、文武両道が前提と云うことが、忘れられてきたように思う。 アメリカ選手は大学で伸びる・・・ではなく、スポーツ選手に必要な要件は、一定の学業成績(バカじゃダメ)と他のスポーツ等を適宜取り入れることによる基礎体力の養成、アスリートとしての身体能力、精神的なタフさや経験が必要というスポーツ理論が優っているという事であろう。 一流のスポーツ選手は、技術のコーチのみならず、作戦・戦術面、精神面・健康面、生活面等、色々な専属コーチを帯同しているという。個人競技に見えて、本当は、選手が抱えるこれらのコーチ・アシスタント、アドバイサー等の専門集団との団体競技の様でもある。 倉本氏の言う、本当の基盤づくり、とは、こうした周辺の整備も必要ということかもしれない> PR |
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