トロフィーを掲げる“ヤングなでしこ”DF南萌華主将ら(Getty Images)
[8.24 U-20女子W杯決勝 U-20スペイン 1-3 U-20日本]
U-20女子ワールドカップは24日、フランス・バンヌで決勝戦を行い、ともに初優勝を狙うU-20日本代表とU-20スペイン代表が対戦した。劣勢だった前半に先制点を奪った日本は後半にも2点を奪取。3-1での快勝でフィニッシュを飾り、世界で初めての女子W杯全世代制覇を果たした。
2011年にはフル年代のW杯を制し、14年にU-17年代が世界の頂点に立った日本代表にとって、U-20年代で優勝すれば3世代でのW杯制覇。これまでその偉業を成し遂げた国はなく、壮大な夢に挑戦する“ヤングなでしこ”がこの日、準決勝で開催国フランスを破ったスペインとの決戦に臨んだ。
フォーメーションは4-4-2。GKスタンボー華(INAC神戸)が最後尾に構え、最終ラインには左からDF北村菜々美(C大阪堺L)、主将のDF南萌華(浦和L)、DF高橋はな(浦和L)、DF宮川麻都(日テレ)が並んだ。
ボランチは背番号10のMF長野風花(仁川現代)、MF林穂之香(C大阪堺L)がコンビを組み、左右のサイドはそれぞれMF遠藤純(JFAアカデミー福島)、MF宮澤ひなた(日テレ)。2トップはFW植木理子(日テレ)、FW宝田沙織(C大阪堺L)が務めた。
序盤はやや日本が押し込む展開。最終ラインとボランチを中心としたビルドアップで相手のプレスをかわし、着実にボールを前に進める。対するスペインはフィジカルでは日本を上回る陣容。スペースへの長いボールを有効に使い、セットプレーを駆使しながら日本ゴールに襲いかかる。前半23分にはMFマイテ・オロスのミドルシュートをスタンボーが見事な横っ飛びで防いだ。
前半35分には相手の縦に速い攻撃から左サイドを崩され、フリーでPA内に駆け込んだMFダマリス・エグローラが強烈なシュート。だが、ここは高橋がしっかり立ちはだかった。すると同38分、日本に起死回生の一発が決まる。宮澤がPA外で相手守備陣をかわすと、迷わず右足を一閃。GKの頭上を越えたボールがネットに突き刺さり、貴重な先制点が入った。
前半43分には植木のラストパスがフリーの遠藤に通ると、GKと1対1の場面で左足のシュートを放つ。だが、これはGKコール・ルークのビッグセーブに阻まれ、追加点は入らない。そこで得た左CKを起点に今度は宝田が狙ったが、これも相手守護神に落ち着いてキャッチされ、前半は1-0で終了した。
後半は拮抗した展開が続いたが、12分、日本が大きな追加点を奪った。左サイドで前を向いた宝田が斜めのパスで相手のライン間にボールを送り、植木が見事なポストプレーでおさめる。ワンツー気味に抜け出した宝田に通すと、GKの1対1から右足シュートで流し込み、リードが2点に広がった。
さらに後半21分、日本は宝田が右サイドでキープし、フェイントをまじえながらPA内に走り込んだ長野にパス。若くして海外でプレーしている背番号10がダイレクトで叩き込み、ついに3-0となった。同26分には、オーバーラップしてきたDFカンデラ・アンデュアにフリーで流し込まれ、1点を返された。
その後はスペインが猛攻をしかけ、決定的なシュートがクロスバーに直撃する場面も。だが、175cmの守護神スタンボーがゴールに立ちはだかり、相手の追加点を許さない。終盤には日本が何度かチャンスもつくると、FW村岡真実(オルカ鴨川)を投入しながら時計を進め、いよいよ歓喜の時。男子選手が初めて世界の扉を開いた1998年以降に生まれた“ヤングなでしこ”が、20年前と同じフランスの地で世界の頂点に立った。
<女子サッカーは、7年前に世界チャンピオンになって以来、しばらくパッとしない時期があったが、これで全世代、U17世代、U20世代と、すべての世代でのチャンピオンになった国は日本女子が初めてという快挙・達成だという。最近の日本女子は、サッカーに限らずいろんな場面で世界一ということが多い。やっぱり、まじめで、素直で、我慢強くて、頑張り屋で、そんなところが優れているのでしょう。それにしても男子は、いろんなところで世界では弱い!・・・・・・。 頑張れ日本男児!!>
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