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2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
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<雑誌~ひろい書き(その9)>
 「新世界地政学」―“女性は人口と国力の源”―
              船橋 洋一氏  文藝春秋 8月号より
 
 安倍内閣は「女性の活躍」を成長戦略の中核と位置づけている。
  ・上場企業の役員の一人は女性
  ・待機児童解消の加速化
  ・男性の子育て参加
  ・育児休業期間の3年への延長
  ・子育て後の再就職・企業支援
 
 今回、「女性の活躍」アジェンダはぜひ実現させてほしいものである。
 というのも、「女性の活躍」は、女性問題でも女性対策でもなく、日本の国力とそれこそ戦略にとって中核的な課題だからである。それは、日本の人口、成長、リーダーシップを増やし、伸ばし、鍛える上で不可欠なのである。
 
 まず、人口である。
 6月7日に行われた政府の少子化社会対策会議は、「少子化危機突破のための緊急対策」を採択した。・・・<政府はこれまでも少子化対策に継続的に取り組んできたが、少子化の進行に十分に歯止めがかかっているとはいえない>
 ここで確認しておくべき、は次の2点である。
▼女性の社会進出と労働参加率が高ければ高いほど、出生率も高くなる。
 女性の就業率の高い北欧諸国などの出生率の方が、就業率の低いドイツ、イタリア、スペイン、日本などの出生率より高い。
▼第1子出産後の夫の家事・育児参加が進めば進むほど、第2子が出産される公算が高い。
 
 次に、成長である。
 日本の生産年齢人口は1995年の87百万人をピークに減少し始めた。2050年にそれは55百万人になると予測されている。労働者一人当たりの産出量を増やさないことには、日本のGDPは急激に減少する。
 それを食い止める切り札は、女性の労働参画である。
 日本の女性労働参加比率は63%で他のOECD諸国の平均の70%より低く、特に、日本の場合は、男性のそれに比べて25%も低い。・・・・・・。
 
 ロバート・ゼリック前世界銀行総裁は、日本の「女性の活躍」が日本再生のカギだと力説していた。
 スエ―デンのボリ蔵相が「日本がスエ―デン並みに女性の職場進出を行ったら、7%から10%の成長アップ(一人当たりGDP)になるだろう。もったいない話だ」と熱く語っていたという。
 
 最後に、リーダーシップである。・・・・。
 ここでも日本は先進国の中で見劣りする。ノルウエ―の上場企業では役員の40%は女性とすることを法律で決めている。
・女性にもっと生んでいただく社会改造
・女性にもっと稼いでいただく経済改革
・女性にもっとリーダーシップを発揮していただく職場革命
 
アベノミックスは「女性の活躍」ではまだまだ「野心ギャップ」から解放されていない。もっと野心的になるべきだ。
 
 
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