「余興でパワハラ」遺族提訴!!
青森 40代男性自殺
青森県八戸市の住宅会社「ハシモトホーム」に勤めていた40代の男性が自殺したのは、侮辱する賞状のような文書を渡されるなどのパワーハラスメントや過重労働が原因だったとして、妻ら遺族3人が会社側を相手取り、約8千万円の損害賠償を求める訴訟を青森地裁に起こした。
「あーあって感じ」新年会で「症状」手渡し
提訴は6月20日付け。訴状や原告の代理人弁護士によると、男性は2011年に住宅会社「ハシモトホーム」に中途入社。青森支店で注文住宅の販売営業をしていた。
「症状」と題した賞状のような文書は、18年1月下旬の新年会で上司が企画した「余興」の中で、営業成績が3位だった男性に渡された。
『あなたは、今まで大した成績を残さず、あ~あって感じ』『ここ細菌は、前職の事務職で大成功した職歴を生かし、現在でも変わらず事務的営業を貫き』(表現は原文のまま)などと書かれていた。
遺品のスマートフォンには、上司から男性へのメッセージが残されていた。確認できた18年1月以降で、『お前バカか?』『なんぼ頭わり(悪い)のや』などと書かれていた。上司は口頭でも乱暴な口調で叱責したという。男性は新年会の翌月に精神疾患を発症し、その後に自ら命を絶った。
青森労働基準監督署は取材に、男性の労災を認定したと明らかにした。遺族側によると認定は20年12月。遺族に開示された書類では、労災認定の理由として、メールでの叱責や新年会で渡された文書などの上司のパワハラを挙げた。文書の文面は上司が考えたとされ、仕事内容や仕事量の変化なども認定理由にあったという。
妻は「夫はきっと、家族には(文書を)見せられなかったんだと思います。(会社は)体質を改めてほしい」とのコメントを弁護士を通じて公表した。
社長陳謝「深く反省」
ハシモトホームの橋本吉徳社長は朝日新聞の取材に、「社内においてパワハラが発生し、結果として、大切な従業員の命が犠牲となりました」とメールで回答し、パワハラの結果、男性が自殺したとの認識を示した。
遺族への対応については「不誠実な対応になっていたと深く反省している。直接お詫びし、可能な限りご要望に沿う対応を取らせていただく」とした。
男性が渡された賞状のような文書については、「10年ほど前から、年始行事の余興の一環として、営業成績上位の社員に渡していた。程度の差こそあれ、類似の内容だった。余興の域を超えていたと深く反省している」と説明した。
橋本社長によると、男性の死後、社内で男性の就労状況や職場での様子などの聞き取りをしたという。「普段と変わりなかったとのことで、仕事と自死の相関性はない、と判断してしまった。社内調査が不十分だったと反省している」とし、再発防止に向けて、全社員への聞き取りや外部有識者を交えた調査も検討しているという。
受け手の視点なく
労働問題に詳しい光永亨央(たかひろ)弁護士の話 「症状」を新年会で渡すのは、さらし者にして尊厳を大きく傷つける行為だ。この内容で「余興」というのは加害者側の視点で、受け手がどう感じるかを考えていない。パワハラの被害者に非はなく、一緒に考えてくれる人は必ずいる。抱え込まず、信頼できる人に打ち分けることが大事。ただ同僚などは避け、利害関係のない人に相談するのが鉄則だ。
<資料:朝日新聞 2022年7月1日 夕刊「社会」面より>
「こんな冗談半分、嫌がらせ半分な上司・先輩・ワンマン社長などは、これに似たやり方や、半暴力的なケースやら、あちこちで見聞きする。結果として、成績評価や左遷、転勤、果ては退職等々はよくある話だ。もっと若い世代でも、校内や、クラブ活動などでもハラスメントはそれなりにあるようだ。それなりの企業や、組織では、このような状況に対応して、組織的または、教育・指導、ルール作りをしたりと配慮しているが、まだまだ、末端ではトラブルが多い。どんな世界でも、強者の弱者いじめだけは許せない!・・・HS」