2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
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 「木の五衰」を知っていますか?

 「木の五衰」(樹木の五衰」を要約すると、

 1.枝葉が茂って風通しが悪くなる「懐(ふところ)の蒸れ」に始ま

   り、
 
 2.根が上がる「裾(すそ)上がり」となり、
 
 3.生長(生育)が止まって「末(うら)枯れ」と進み、

 4.幹や枝の先端部分である梢(こずえ)が枯れ出す「末(うら)止ま

   り」となって、
 
 5.精気を失ったところに「虫食い」が始まる

と云うこと(安岡正篤『知命と立命』:「Ⅲ達人の人生哲学」より)
 

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 この「木の五衰」(樹木の五衰)は人体や人格にも通ずるものであり、

話題は「人の五衰」へと展開する。

 「人間の五衰」

 人間の場合、いろいろ欲ばかり出して、すなわち貪欲・多欲になって修

養しない。そして自己を省みない。そうすると風通しが悪くなる。つまり

心理や教えが耳に入らなくなる。善語・善言を聞くということをしなくな

る。<懐(ふところ)の蒸れ>

 そうすると<裾上がり>と云って(理性や謙虚さを失い)、人間がオッ

チョコチョイになってくる<末(うら)枯れ>。
 
 そうするともう進歩は止まってしまう<末(うら)止まり>

 すると悪いことばかりに親しむようになる。虫が食うのだ<虫食い>

つまらない奴に取りつかれ、そして没落する。これが「人間の五衰」だ。


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 さらに、ビジネスマンとして成長し、出世するほど駄目になるのも早く

なるパターンに当てはめた、「ビジネスマンの五衰」はこうだ。

 「懐の蒸れ」は、人間が偉くなり、酒や女にうつつを抜かすうちに、気

持ちがすさみ始める。

 「裾(すそ)上がり」とは、管理職のいすに座ってしまうと、現場の空

気、生きた本物の情報が入らなくなり、いずれ必ず判断を誤る。特に上ば

かり向いている管理職ほど末端の情報が分からなくなって、つまずく。

 「末(うら)枯れ」とは、自ら進歩努力を放棄し、勉強しないビジネス

マン。ポストに不満でやる気をなくす人などがまさに「うら枯れ」で梢が

枯れてくる。もちろん、水や栄養を吸い上げる力によって樹の成長が違う

ように、知識や情報を吸収する努力いかんでビジネスマンにも差がつく

が・・。

 「虫食い」とは、幹や葉に虫がつくと樹は次第にむしばまれていくが、

ビジネスマンに着く虫は、アルコール虫、白粉虫、丁半虫、すなわち酒、

女、賭博が人間をダメにするという。

分かり切ったことだが、男はとかくこういう虫に弱い。

 そして、どの衰えかが始まると、次々に波及して衰えが進み、ついにダ

メになる。



 この「五衰」を常に頭に置いていると、自分も周囲もはっきり見えるよ

うになるという。くれぐれも「五衰」に気をつけたいものである。


 <安岡正篤「論語に学ぶ」、上前淳一郎「読むくすり」より抜粋・・

  ・・・4/24記>

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