2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
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 「今年の正月三が日」

 (年末の思いつき)

 スケジュールを決めたのは、年末1週間前の頃だが、正月の天候は、極めて温暖と言う予報である。年始の好天気予報は、4年ぶりのことだ。コロナ禍明けもあって、各地の人出予想は、国内各地の観光地や帰省等も含めて、大渋滞(?)が予想されている。

 

 老人夫婦には特段の計画もないが、比較的行動派と自認している自分にも、遊びや慰安の計画も、全く予定してないのは、家内が、春先から体調を崩して治療が長引いてきたこと、また、私自身も今年の後半戦(?)に入って、(8月中旬過ぎた頃からだが・・・)右手の肘に時折痛みを感じてきたのが、長引いて続き、それが秋から冬にかけてまで続いてきたことが気になっていた。

 

 自分の体の不調は、約20年も前に、同じような記憶があったが、その時は、箱根で1週間位の湯治により、病院治療いらずの回復を得たことがあった。

 「湯治に行ってみたい!」 そういう思いが高まったのは、やはり、肘の痛みが長く続いていたからかもしれない。

 そして、もう一つの願望は、もしできたら、正月三が日ならば、箱根駅伝も見れたら最高!・・・、そんな欲張った希望がむらむらと起こった。

 

 両方の願望・スケジュールは、宿泊の可否で決まる。もう年末も近い(1週間もない)。善は急げ! そう考えた時はもう携帯電話を握っていた。まず、昔、お世話になった会社の総務に問い合わせをしてみた。(会社が年末年始休業に入ってないか?・・・一番心配だった)幸運にも、「1月1日から3日迄の2泊3日は空いています」と″女神〝が囁いてくれた。

同時に、家族の了解を得た。

 

(1月1日)

 1月1日昼食抜きで自宅を出発。

小田急町田駅に到着したら、ちょうど箱根湯本行きの特急が横付される。特急券を購入する時間もなく、飛び乗った。確か5号車に乗ったのだが、入り口近くの4席が開いており、ともかく着席し、車掌の来るまで乗っていくことにした(運よく終点まで、指定席は空いていた。清算済です)。

 

 箱根湯本で乗り換えて、強羅に向かう。元日の午後2時過ぎだが、私鉄電車はそれほど混まずに、14時頃強羅に到着し駅前で食事的なものを探したが、元日でもあり、観光客はそこそこいるが、店はそれほど混むほどではなく、閑散としていた。おなかの足しになるものを探したが、お饅頭程度で、弁当や、食堂的な営業は無かった。仕方なく、宿屋に向かう道すがら、途中で食料品店があったが、ちょっとした弁当やインスタントもの、酒、飲料などが並べてあったが、時期的に新鮮さは欠けていた。その中から、おにぎりパックの残り物と、インスタントラーメン、ビールを購入してきた。

 

 15時半頃、強羅の箱根寮に到着し、食料等の事前準備が少なかったので、近くの食料品及び隣のレストラン等のお店に立ち寄ったが、案の定、元旦は休業で、また、寮の浴室前にあった自動販売機が撤去されていたので、酒、ジュース類もないことが分かった。かといって、買い出しに行くのも、車のない独り者なので、はて?食料をどこで調達しようか? と管理人に聞いたところ、「向かいの新宿区保養所の中に売店があるようですので、尋ねてみたらどうですか?」

と教えられた。

 

 その新宿区の保養所を尋ねて見た。

「すみません。私は、向かいのマンション(ヴィラ)の宿泊者ですが、マンションの自販機が撤去され、また、隣の食品店(酒屋さん)も本日は元旦でお休みのようです。恐れ入りますが、こちら様の自販機を利用させていただけませんでしょうか?」と願い出る。そして、保養所の広い店内にはいると、店内には、お土産品や飲み物などが掲示されていた。

「よろしいですよ。買っていただくのは、こちらも歓迎ですから、どうぞご覧ください」、と好意的だった。生鮮食料品等はなかったが、お酒やジュース類やインスタントものもあり、一夜の腹ごしらえには充分であった。

 

 宿に帰って、ひと風呂浴びてから、昼/夕兼ねた一人食事をしながら、テレビを見たら、・・・なんと!? 驚くべきニュース<能登地震>が飛び込んできた。

震度7.4!! 胸が張り裂けるような震災事故に、一晩、眠ることができなかった。

 

(1月2日・・雨の箱根駅伝)

 1月2日 朝から雨が降っている。雨模様に、運の悪さを感じつつ、箱根寮の正面玄関口で、自分の雨天準備の悪さにいらいらしながら、玄関口の外側で、恨めしく雨空を眺めていたところに、同じマンションの裏口から出てきたらしい紳士が、

玄関口で、しきりに部屋の玄関ダイヤルを回すも応答なし。続いて、携帯で呼んでるらしいが、これも反応なし。かれこれ3,4回同じ動作を繰り返すも反応がないらしい。その様子を見て、私が一声かける。「あのう、こちらにお住まいの方ですか? よろしかったら、玄関開けましょうか?」と話しかけたところ、「はい、お願いします」とすぐさま返事をした。そして、「001号室のものです」と言うので、すかさず、「私は、隣の002号室を利用している者です。雨が降ってきたので、傘を借りたいと思い、管理人を探しているところです」そんな会話の後、その方は、中に入っていった。数分して、その方は、また、裏口から玄関に来て、小さな傘を私に差し出して、「ハイ、これをお使いください。返却は不要ですから」と私に手渡して、(今度は子供さんと一緒に)さっさと出かけて行った。

私は、「えっ、そうですか、どうもすみません。ありがとうございました」と見送った。お二人は、坂下の方にさっさと歩いて行った。

 ちょっとほんの親切(?)が、即、跳ね返ってきたみたいで、なんとなくいい気分で、(チョッと小さいが、ご親切をお借りして)その傘を差しながら、小涌園まで歩いて、駅伝見物に直行!、大変気分良い2時間余りを過ごすことができた。外は寒い1月2日だったが、気分は、暖かい駅伝見物だった。

 

<この記念すべき傘は、使い古しだけれど、勝手ながら、記念にこの寮に置いてゆくことにした(玄関の下駄箱に保管しました)・・・今後も縁があったら、隣の方にお礼を言いたいと思う>

 

駅伝見物が終わって、寮に帰って(14時頃)、近くの食料品店がオープンしていた。オープンと言っても正月2日のこと、あまり新鮮な食料もなく、取り敢えずありあわせの簡単な食料(インスタントものや飲み物など)を調達しながら店のご婦人に聞いたら、本日は、15時半ころから、20時ころまで、隣のレストランが営業するとの情報を教えてくれた。

そのお店は、私の記憶では、かなり前から経営者は異なるが、和食、洋食等の経営者が時々変わっていて営業していたようである

 現在は洋食のメニューで営業しているとの由。可能なら18時頃来てみますと約束した。

 

 

(レストラン 「かざみどり」での夕食)

 

 18時30分頃、「かざみどり・・確か、ドアには、<かざみどり>とかいてあった。毎週:火、水が休業。営業時間:15時30分~20時と言う。

(確認はしなかったが、通常、1月2日(火)、3日(水)は休業日だろうが、正月の特別営業ですか?)

 店内には、3組ほど来客(ほとんど外人さん)があり、賑やかに食事を楽しんでいた。

 メニューはほとんど洋食系で、日本食、中華系統はなかった。

  豚ロール生姜焼きセット・・・・・1,500円

  ~黒毛和牛ステーキセット・・・・2,900円 等、8種類程度

  飲み物:ビール、ワイン~各種ジュース等 300円~900円程度   

 

 この日、19時過ぎには、3組とも退店し、20時近くまで残ったのは、私だけだった。特に、飲み過ぎや、食べすぎ等で、だらだら?した訳ではない。ほんの1時間程度の食事なのだが、食事の提供時間が遅すぎた感じがした、

 店のスタッフは、カウンターに主人、奥の料理等に奥さん?、その他1名程度だったので、料理時間等に時間がかかり過ぎていると感じた。

 

 20時頃になって、客は全員退店し、私が1人残った。カウンター(マスター?)に、メニュー表を頂きたい旨お願いしたところ、事務所に引っ込んで、コピーしてきましたと、10分ほど待たされた。メニュー表の予備が無くて、印刷してきましたとのこと。申し訳なく思い、「実は、私は、(ヴィラ)マンションの会員・所有会社の元役員ですが、社員や家族たちが、(ヴィラに)宿泊した時に、このレストランを、利用できるように、紹介したいので、部屋にメニューを置いてあげたい趣旨です」、と申し上げたら、マスターが大変喜んで、精算カウンターの引き出しから、自分の名刺を取り出して、「お世話になります」といいながら、私に差し出してお辞儀をする。残念ながら、私は、現在無職なので名刺はありません、とお詫びしながら、名前と電話番号をメモして渡した。引き続き、私に質問があり、「お若いですね、何歳ですか?」「現在82才、で、昨年現役を引退して現在無職ですが、チョッピリ、ボランティアで社会貢献しています」。「えっ?、昭和16年生まれですな。私も16年生まれです。」続いて質問が、「16年何月生まれ?」「ハイ9月です」「私も9月生まれです」。「9月の何日?」「27日です。と私」「残念、8日です。と先方」

これは、偶然の同期の桜ですね!! と二人は、「何かの縁ですね!?」と、がっちり握手を交わしながら、「また来たときは、お寄りします。寄ってください」

そう言って、二人は別れた。

 

大変気分のいい幕切れでした。

 

 

 

 


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