2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
≪「太陽の謎」・・を読んで≫
―文芸春秋5月号 立花 隆氏の執筆記事より抜粋― 『 国立天文台の常田佐久教授の講話「新しい太陽像」を聞いて驚いた。 近年、環境問題というと、地球温暖化の危機がもっぱらの話題だったが、太陽活動の観測をずっと続けてきた立場から言うと、いま本当に危惧されるのは、地球寒冷化の危機だという。 常田教授がプロジェクトリーダーである、JAXAの「ひので」は、2006年から飛んでいる日本の太陽観測衛星。すでに5年も飛び続けているが、飛び始めてから大発見の連続で、世界で最も成果を上げ続ける太陽観測衛星だ。「ひので」以前と以後では太陽の見方が一変し、世界中の教科書が書き直された。 なぜそれほどの大発見を連続して行えたのか。搭載する3台の望遠鏡が際立ってすぐれものだからだ。特筆すべきは、可視光・磁場望遠鏡の超高分解能がすごい。(やや専門的になり素人には分かりにくいが・・・) 「ひので」以前の太陽観測は、目が悪い人が眼鏡なしで、モノを見るのに等しい行為だったが、いまや度がピシリあった眼鏡で、くっきりすっきり画像の連続なのだ。かつて世界最高といわれた欧州の衛星が撮ったボケボケ写真と、「ひので」の鮮明写真を比べると一目瞭然。大発見の連続が当然と分かる。 太陽表面でしょっちゅう起きている爆発現象の過程や、“黒点”の正体などを次々に明らかにした。・・・中略・・・ その“黒点”が今とんでもなく異常になっている。08年から09年にかけて、黒点が殆どゼロの時代が2年間も続いた。こんなことは200年来なかったことだ。ガリレオ・ガリレイ以来、400年近くも詳細な記録が残されている。11年周期で増えたり減ったりすることが昔から分かっている。その周期が12.6年に延びてしまった。 周期がさらに延びて、13年とか14年になったりしたら、400年前のマウンダー極小期と呼ばれる小氷期と呼ばれる小氷期の再来(ロンドンのテムズ川が凍結した)になりかねない。・・・中略・・・ これから太陽活動が一層低下し、小氷期の再現のようなことが本当に起きるのかそれとも活性を取り戻し正常化して行くのかは、まだ確証が掴めない。 しかし、小氷期に対する備えが必要な事だけは確かだ。気候の歴史から見えてくることは「小氷河時代は気候が不規則に急変した時代」だったという事だ。 「厳冬と東風が続いたかと思うと、不意に春から初夏にかけて豪雨が降り、暖冬が訪れ、大西洋でしばしば嵐が起こる時代に変わる。あるいはかんばつが続き、弱い北東風が吹き、夏の熱波で穀類の畑が焼けつくようになる」・・・・ (ここ数年、そんなニュースを世界のあちこちで起きていることを聞いたことがある) これからしばらくは気候的には何でもありの時代になる可能性が強い。バカの一つ覚えのように、地球温暖化の危機を叫ぶばかりではいけない。そして、まだまだ太陽に残る大きな謎を解くために、更に観測を強化する必要がある。 2018~19年に打ち上げ予定の日本の次世代太陽観測衛星「SOLAR-C」に世界の期待が集まっている』・・・以上は、理解できる範囲内で抜粋したものである。 (4年ほど前に大学院に勤務していたときに、ある著名な博士から、「1000年スパーンでいうと、今は小氷河期に向かっている時代である。ここ数十年の温暖化は一時の現象に過ぎないかも知れない」という話を聞いたことがある。常田教授の理論と何となく符合するものであり、素人ながらやはりそうかと思われた。 同じ“人工衛星を打ち上げる”と言って、世界を騒がせ、近隣諸国に迷惑をかける国もある。目的は定かでないが、世界が納得しない、法(国連の決議)を無視してまで強行するやり方はどうか) PR |
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