2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
≪「生物学から見た人口減少問題」・・・を読んで≫
―文芸春秋5月号・・東京工業大学教授 本川達雄氏執筆記事より抜粋― 『日本の人口は1億2千8百万人。それが50年後には8千7百万人になり、うち4割が65歳以上という予測が出た。若者一人がほぼ老人一人の面倒をみることになる・・・これは大変と、かなり悲観的な記事も見受けられる。 だが生物学者としては人口減少を歓迎したい。何せ食料自給率4割なのだから、自前で養えるのは5千万人。自給している分だって、化学肥料、農業機械・化石燃料等に依存している。日本人は自国の生産能力の約7倍もの資源を使っているから、今の人口の7分の1つまり2千万人弱が国の身の丈にあった人口という事になる。 江戸末期は3千3百万人。輸入に頼らずこれだけの人口を賄った実績はあるが、それには暮らし方を改めなければならない。今の豊かな暮らしは、物資を大量に輸入しているから可能なのであり、それは結果として地球の資源を食いつぶし、環境を悪化させ、生物多様性をも減少させている。 (・・・中略・・・) 人口減少は生物学的に見て妥当なものだが、老人だらけになる方は、極めて異常。自然界では老いた動物を、ほとんど見かけない。 なぜだろう。生き続けるやり方が異なる。体は使っていればガタがくるのは避けられない。そこで生物は自分そっくりの子供をつくって再度まっさらな体となり、新たな生を始める。個体は死ぬが、世代をつなぐことにより生き続けるのが生物のやり方なのである。 体にガタが来たものは、速やかに引退した方がよい。そういう個体のつくる子供には欠陥が多くなりやすい。自然には餌がさほど豊富ではない。だからガタが来たら引退して餌を子に譲って栄養をつけさせ、丈夫な孫を産んでもらう方が、世代が続いていく確率が高くなる。 (・・・中略・・・) 人間は技術により肉体の限界を克服してきた。寿命もそうで今や80歳。 大変めでたいのだが、・・・長寿にも金が必要で、医療費・介護費・年金のかなりを赤字国債で賄っているのが現状。ツケを次世代に回して長生きしているわけで、さっと身を引いて資源を次世代に譲る生物とは全く逆だ。 私は生物学者で団塊の世代である。といって生物にならって早く死のうとは思わないが、次世代を大切にするからこそ社会が続いていくのは事実。 現状のように、むやみに次世代の足を引っ張ることは避けたいと思う。なるべく次世代を助け、老人世代同士で支え合い、そして時が近づいたら長寿の欲望に身をゆだね過ぎずに終わることができればなあと願っている。』 <生物学者の理論もある程度理解できる。自分は団塊の世代をさらに上回る年代である。むやみに次世代の足を引っ張るようなことをしているつもりはないが、生きている限りそれなりに地球の資源を消費(浪費?)し、次世代にツケを回していることは事実である。 月に2~3回ゴルフを楽しみにしているが、同行の人達は大抵自分と同世代の年金生活者である。自分で稼いで蓄えたお金をどう使おうが、もらう権利のある年金等をどう使おうが勝手である。(と思っている人もいるかもしれないが) だが、時々、私はフッと考える時がある。ゴルフができるというのは全く独力で、自給自足で出来るようになった訳ではなく、現役時代に先輩・後輩や同僚など色々な人から支えられて生きてこられた結果であり、また、年金という次世代へ負担をかけながら出来ていることである。自分たちの将来に不安を抱きながらも先輩達を支える現役の皆さんには申し訳ないと常々思う。 だから、私は少しでも次世代の人達の負担を軽減してあげたいとの思いで社会貢献(老体に鞭打って働くことにより、多少の付加価値アップと所得税の納付と年金受給の返上などで次世代を助けるという思いで)をしているつもりであるが・・・、それでも有限な地球資源を消費していることは事実である> PR |
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