2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
発酵紀行 ―秋田県横手市 発酵文化のまちづくりー 秋田県南部、岩手との県境に位置する横手市は、冬の伝統行事「かまくら」やB級グルメの「横手焼そば」で知られていますが、ここ数年、新たに「発酵文化のまち」として注目を浴びています。 (資料:「素敵なあしたへ」協和発酵バイオ(株)の情報誌2020年5月号より抜粋) <官民が一体となり受け継がれてきた伝統的な食文化を守る> 横手市内には伝統の技を受け継いだ日本酒蔵やみそ蔵、麹(こうじ)屋が数多く点在し、甘酒や漬物などが現代もごく当たり前に家庭で作られています。その食文化を未来に継いでいくため、2004年に設立されたのが「よこて発酵文化研究所」と振り返るのは、所長の多賀糸敏雄さんです。 2008年に開催され、15,000人もの参加者が全国各地から集まった「第1回全国発酵食品サミット」をはじめ、発酵関連の多彩なイベントが横手で行われてきました。発行と郷土の食文化の魅力を改めて子供たちをはじめ地元の人に理解してもらう啓蒙活動や、発酵を生かした微生物による土づくりの研究など、幅広い分野での取り組みも行われています。 「研究所の発足により、これまで独自に伝統を守ってきた事業者や市がしっかり手を組めるようになりました。意見を交わしつつ大学などの研究機関の協力を得ながら、より確実に発酵文化の継承を進められるようになったのも大きな成果ですね」 そう顔をほころばせた多賀糸さんによれば、6軒のこうじ屋が連携し、よりおいしさを増した味噌の新商品も生まれたそうです。 <横手のまちのそこかしこで出会える発酵食品の数々> そんな横手を訪ねたなら、是非立寄りたいのが「道の駅十文字」。味噌、甘酒、地元のお母さんたちの手による漬物など、多種多様な発酵食品が購入できます。日本酒愛好家の間でも評価が高い浅舞酒造の「天の戸」他名酒も並び、お土産探しには熱が入ることでしょう。 味噌や甘酒を求めるなら、こうじ屋さんを訪れるのもおすすめ。その一つ、「羽場こうじ店」では現在でも手間暇かけた伝統的なこうじづくりが行われています。その工事をたっぷり使った「喜助味噌」は、甘みと豊かなコクをたたえ、横手の家庭でも長年親しまれてきました。自家製の「羽場の味噌漬け」やオリジナルの調味料「味噌胡椒」にも惹かれました。 店内には大きなテーブルが置かれており、代表の佐々木喜一さんがその理由を話してくれました。 「かって横手では多くの集落に必ずと言っていいほどこうじ屋があり、近所に住む人は米や豆を持ち込んで味噌を作ってもらっていました。こうじ屋は地域のたまり場。自家製の甘酒などの自慢話が語られ、賑わっていたものです」 <横手で堪能したいこうじが生み出す体にやさしい美味> 羽場こうじ店が営む「旬彩みそ茶屋 くらを」では、自家製のこうじや味噌を使った発酵食品が主役のランチもいただけます。 最初に出されるのは、料理に使うまるみをおびた水と、やさしい甘みを秘めたこうじ。味噌汁から漬物まで、料理もまた穏やかな甘みがふくらみ、箸が進みます。酒粕に漬けた、豚肉は、やわらかな食感に仕上がっていました。羽釜でふっくら炊かれたあきたこまちのご飯は、思わずおかわりしたほどのおいしさです。 「水と米に恵まれた横手の発酵文化は、豊かな自然と結びついています。より多くの方に横手においでいただき、体にやさしいおいしさを知ってほしいですね」と話すのは女将の鈴木百合子さん。発酵食品のすばらしさを広く発信するため、世代を超えて多くの方々が取り組んでいるまちの状況を感慨深く思いました。 店の周辺には歴史ある古い街並みが続き、散策する楽しみもあります。新緑が景色を彩る季節、横手へと旅してみませんか。 <私が少年時代に過ごしたまち“横手”の今を語ってくれました。お墓参りを兼ねて、久しぶりに訪ねてみたいと思います> PR |
カレンダー
フリーエリア
最新記事
(11/09)
(11/04)
(09/26)
(08/19)
(05/13)
最新TB
プロフィール
HN:
No Name Ninja
性別:
非公開
ブログ内検索
アクセス解析
|