2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
環境亡国・中国 「不!(NO)」突き付けた市民 (1/4ページ) 2014/8/4 7:00
北京の首都国際空港。一歩足を踏み出すと、すすけたモヤのような外気に息苦しさを覚える。最近の中国は微小粒子状物質(PM2.5)による深刻な 大気汚染に加え、使用期限の切れた鶏肉の再利用も発覚。生活を脅かす「汚染」ニュースが絶えない。政府の対応は遅々として進まず、堪えかねた市民が「不! (NO)」を叫び始めた。 ■「ゴミだらけの街」に嫌気
共同 7月中旬の蒸し暑い昼下がり。北京のある小道を、物憂げな表情の三蔵法師一行がとぼとぼと歩いていた。(写真)よく見ると、ゴミ拾いの真っ最中。たばこの吸い殻、 麺類の容器、新築マンションのチラシ――。道端に散乱する大量のゴミを1つずつマジックハンドで拾い上げ、タイヤが付いた「白馬」の首にぶら下げたゴミ箱 に黙々と放り込んでいた。 「こんなゴミだらけの街で子供を育てたくない」。沙悟浄姿の李想(33)は憤る。孫悟空、猪八戒も含めた4人の 仕事は、映画のエキストラなど。有名な「西遊記」の格好でゴミを拾えば注目を集めるはずと考え、袈裟(けさ)などの衣装は通販サイトで購入。「西遊環境保 護隊」を立ち上げた。 狙いは当たった。周りに人々が群がり、手に持つスマートフォン(スマホ)で彼らの様子を撮影。すぐさま情報共有サイト「QQ空間」や、チャットアプリの「微信(ウィーチャット)」などを通じて「見て見て! こんな人たちがいるよ」と多くの知り合いに発信していく。 日本ではボランティアによるゴミ拾いは珍しくないが、中国ではゴミのポイ捨てが当たり前。彼らの姿は驚きをもって受け止められたのだ。
深刻な環境汚染に苦しむ北京が西遊記の活動の舞台(7月、ゴミを拾う西遊環境保護隊のメンバー) QQ空間の利用者は、中国全土に6億人以上、微信も約4億人を数える。23歳の女性は「こんな暑い日に頑張る彼らを見て、自分も環境を意識しなければと反 省した」とつぶやく。「私もポイ捨てをやめる」というスマホ経由のメッセージの輪は瞬時に広がり、保護隊は「2週間前よりもゴミが減った」と手応えを感じ ている。 年々深刻化する環境汚染は中国人の健康を確実に脅かしている。データにもはっきりと表れている。 世界保健機関 (WHO)によると「肺、胃、肝臓、食道」の4つのがんの発生数、死者数は世界一。新規患者の国籍は、肝臓がんと食道がんの5割が中国人。胃がんは4割、 肺がんも3割を超す。世界人口に占める中国の比率(19%)を大きく上回る。大気汚染などの原因で平均寿命は5年半縮まったという。 李想らの活動が支持を広げているのは、環境汚染が行き着くところまで来てしまい、「このままではどうなるのか」と市民の意識を揺さぶり始めているからだろう。
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