2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
<ビジネスの現場より・・その5
> 先日 日本監査役協会主催で「老舗企業大国ニッポン」―100年以上の継続企業であり続けるための条件―というタイトルの講演会がありました。
講師は拓殖大学教授 野村進氏。
氏の著書:「千年、働いてきましたー老舗企業大国ニッポン」で熱く語られているが、講演の要旨を簡単にパワーポイント風にまとめてみました。
後日、著書も読みました。 講演では、「なぜ日本にだけ老舗企業が生き残るのか」が語られて大変面白く聞きました。講演の要旨は次のようなものでした。 ≪世界最古の会社が、日本にある≫
「金剛組」・・大阪の建築会社(寺や神社を建築)
西暦578年創業(飛鳥時代)
現在当主31代目(当主には養子も多い)
≪創業200年以上の会社が世界で7000社ある≫ うち 日本・・・・・・・・3000社 ドイツ・・・・・・・・800 アメリカ・・・・・・・14 中国・・・・・・・・・・9 インド・・・・・・・・・3 韓国・・・・・・・・・・0 ≪日本には創業100年以上の老舗が10万社(軒)以上もある≫ このうち会社(法人)が 20,000社 またモノ作りが 45,000社(軒) ある ≪携帯電話に、創業100年以上の老舗の知恵が詰め込まれている≫ (1)福田金属(京都)・・・・・創業1700年 金箔の技術で 携帯の折り曲げ部分(銅箔加工)を作る (2)東洋通信機(神奈川 現エプソントヨコム) ・・・・・創業1891年 「水晶発振器」 で電波の送受信部品開発 (3)田中貴金属(東京)・・・創業1885年 金属ブラシの開 発で携帯のバイブ機能を創る ≪倒産する老舗も多いが、見事な逆転劇で蘇った老舗企業もある≫ (1)秋田のつぶれかけた精錬所 ・携帯や家電のリサイクル に精錬技術を応用して、 金・銅・プラチナを取り出 す(創業1884年 同和鉱 業・小坂鉱山) (2)広島の“公害企業”が世界最先端の リサイクル技術を開発 ・弁柄(赤色顔料)製造の 技術から、クレジットカー ド、切符、携帯などの記 録用磁性粉(黒色)の開 発(創業1823年 戸田工 業) ≪なぜ、日本に老舗企業が集中しているのか、その3つの理由≫ (1)被侵略と内戦の期間のなさ ・昔から日本は隣国に侵略されていない (中国や韓国は侵略を受けている) ・・・・老舗が生き残る原則 (2)継続を美徳とする価値観 ・“まんじゅう作って100年”、とかを日本 の美徳・特色としている (3)モノ作りを尊ぶ伝統 ・自分の手で作る、社長自身が作るとい う伝統がある(社長は手を染めないとい う国が多い) ≪つぶれない老舗企業に共通する3つの特徴≫ (1)適応力・・・応用力がある (2)許容力・・・時代を受け入れる力、他者を許容する 心(養子、ピンチヒッター)を持つ <外国:血族にこだわる、他人を信用し ない=3代以上続かないといわれる> (3)本業力・・・本業の延長線でやる(本業と関 連がある) ≪“老舗”とは、世界に発信できる日本文化である≫ ・多角経営の老舗はダメになる・・・本業を大事に ・3方良し・・・売り手よし、買い手よし、世間よし(世 の中の役に立つ)・・儲けるを優先しない ・伝統は革新の連続・・・伝統は守りではなく、攻め の連続 <著書には、この他に色々有名な“老舗”が登場していました。お勧めの本です。 「千年、働いてきましたー老舗企業大国ニッポン」 著者:野村進 角川新書版> PR |
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