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「一目置かれる書き言葉のマナー」・・第2

    (資料:(株)富士フィルム・「いろどり」7月号 監修 山岸 弘子) 

 

 安否を気遣う挨拶

友人や職場の上司、取引先の社長など、相手や状況に応じて、メールや手紙の言葉遣いにもTPOがあります。定番フレーズこそ、ちょっとした言葉遣いの違いが際立ちます。豊かな言葉の引き出しを用意して、相手との距離感に応じた一目置かれる言葉のマナーを学びましょう。第2回は、安否を気遣う挨拶です。コラムではSNSでの頻出後についての言いかえを集めた語彙レッスンをご紹介しています。

 

1. 定番・・・・・・( 知人など親しい人へ )

       お元気ですか?

 

2.ハイレベル・・・( 上司や恩師など目上の人へ )

お障りなくご壮健にてお過ごしのことと存じます。

 

3.ハイグレード・・( 取引先の社長など地位が高い人へ )

いよいよご健勝の段、慶祝の至りに存じます。

 

 

相手の安否に触れるフレーズは、親しさの度合いにもよりますが、「お加減いかがですか?」「お変わりないですか?」などと直接的な表現で尋ねるよりも、健やかに優れた状態であることを前提にするのが礼儀とされています。「ご壮健」「ご健勝」等の改まった言い方で、相手の健康を喜ぶ気持ちを伝えましょう。「存じる」は謙譲語の中でも丁重語とされ、相手に対する丁重な気持ちが伝わる言葉です。

 

安否を気遣うプラスワンポイント

 

隆盛、清祥

 「隆盛」は文字通り勢いが盛んなこと。「隆昌」とともに、主に法人に向けて使われます。

「清祥」は相手が健康で幸福に暮らしていることを喜ぶ挨拶の語で、一般的に個人に向けて使います。

 

由、段

「ご健勝の由」「ご健勝の段」などと使います。それぞれ「~とのこと」「~のむね」などの意味です。由は、伝え聞いた事柄であることを示す言葉で、関係が限定されます。面識がない場合などは「段」にするなど状況に応じて使い分けましょう。

 

つつがなく、お健やかに

漢語など漢字を多用すると、重々しく硬質な文章になり、見た目にも文面が黒っぽくなります。一方ひらがなは見た目にもやわらかく読みやすくなります。「ご壮健」「ご清栄」などの替わりに「つつがなく」「お健やかに」などにすることで、やわらかな文章になります。

 

SNSの表現力アップの語彙レッスン

 「おいしくいただきました」

口福・舌鼓を打つ・リッチな味わい

せっかくのおいしさも連発すれば味気なくなります。「口福・眼福のひとときでした」「絶品に舌鼓を打ちました」「リッチな味わいに酔いしれました」などで大人の表現をプラスしましょう。 

 

 

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