忘年会シーズンたけなわ?
連日連夜のつわものもいるようだが・・・、小生も連日連夜とまではいかないが、週1~2回くらいはあるようだ。
こういう宴会もどきの酒・アルコールは、決して体にいいとは言い難いが、商売上、どうしても酒の席がという人も多いだろう。幸いにもそのような商売目的の席はほとんどなくなって、せいぜい“懇親”程度の酒席がほとんどとなった。ちょっと飲み過ぎとなる癖があるが、ストレス解消にはいいと自負している。
本当に酒は“悪”なのか? とときどき自問していたところに、「からだにいいアルコール」というネット記事が目についた。以下は、「からだにいいアルコールのベスト10」記事を借用したものである。
「からだにいいアルコール」健康ランキングトップ10
(資料:OUTBRAIN 2016-12-7)
友達と楽しくワイワイと、はたまた、同僚とうっぷん晴らしに……、といった具合に、適度な飲酒は、私たちの人生とは切っても切れない関係にあることは確かでしょう。けれど、飲みすぎてしまった次の日は、二日酔いなどで辛いものです。一般的には、体重60kgの人間は、純アルコールで20gを30分以内で体内に取り入れた場合、約3~4時間ほど、40gで6時間~7時間ほど留まると言われています。個人差はありますが、これを目安にお酒の量と時間を調整すれば、飲酒後の辛さをいくらか軽減できるでしょう。ちなみに、飲んでいるお酒の中に含まれるアルコール量は、「飲むお酒の量(ml)×アルコール度数(%)÷100)×0.8」で求めることができます。
「酒は百薬の長」という諺もある通り、食欲を増進させたり心身をリラックスさせる効果があることが知られていますが、実際に「適量のお酒は体に良い」という事を、科学的に検証した結果も実は出ているのです。これは「Jカーブ」というものなのですが、1981年にマーモット博士が発表した、「飲酒と死亡率のJカーブ効果(ウィキペディア)」という疫学調査によるものになります。この「適量飲酒をしている者が最も死亡率が低い」という検証結果は、世の中の愛飲家には喜ばれるものだと言えるでしょう。さらに、世の中にあるアルコールは、様々な原料や製法で作られていますので、それぞれお酒に含まれる成分から、普段はあまり日の目を見ない、体に良い効果を与える効用をまとめてみましたので、今夜はこれを肴に一献を傾けてみてはいかがでしょうか。
10位 ビール
暑い夏などには、冷たいビールのが飲みたくなるものですが、近年ではエールなどの冷たくなくても味わいの深いビールも人気が高く、秋や冬にもシーズンを選ばずに飲む人たちが増えています。ビールの主原料である「麦芽」にはガン細胞の働きを抑え、またビタミンB2も含まれているために、女性にも嬉しいお酒と言えるでしょう。
ビールの醍醐味でもある、あの独特の苦味を生み出す「ホップ」は、古くから薬用ハーブとして知られており、リラックス効果、不眠改善、抗ストレス、などに効果があるとされてきました。近年では、ホップから抽出される主成分「イソフムロン類」には、血管を弛緩させ血糖値の上昇を抑える作用があり、コレステロールや中性脂肪を溜めにくくし、善玉コレステロールを増やす作用なども報告され、高血圧、糖尿病、動脈硬化を改善させる可能性が示されています。
また、女性ホルモン様物質である「フィストロゲン」を含んでおり、ホルモンバランスの乱れから生じる、女性特有の悩み、月経前症候群や肩こり、冷え性、肌の老化などの諸症状の改善、緩和の効果があります。また、利尿作用が高く、泌尿器系からの体内毒素の排出、つまりデトックス効果を高める事もわかっています。
9位 ウォッカ
ウォッカは、高アルコール度数が高い蒸留酒になります。原料は様々な穀物などになりますが、極めて高いアルコール濃度になるために、原料の違いは出ず、無味、無臭、無色のお酒になります。このため、いろいろなカクテルなどに使われることが多く、また、コンビニエンスストア―などで見かける、いわゆる缶チューハイの原料となっています。
ウォッカはそのアルコール度の高さから、強い殺菌効果があり、発祥であるロシアでは虫歯による歯痛の際には、ウォッカを口に含んで痛みを和らげていたと言われています。蒸留酒で、糖質がゼロであることから、糖尿病の方や、糖質制限をしているけれどもお酒を飲みたい、という方には非常にうれしいものになるでしょう。この他には、痛風の原因となるプリン体も含まれていないことから、尿酸値が高めの人でも安心して嗜むことの出来るお酒になります。
また、お酒を飲むことからは外れますが、飲むことのできる高濃度アルコールであるために、消毒などに極めて高い効果があります。例えば洗髪に使用することで毛穴を開き油分や老廃物などを輩出しやすくしたり、薄めたものを洗顔する際に使う事でニキビや肌荒れを防いだり、化粧水などに混ぜることで引き締め効果を期待できます。
8位 ウイスキー
ハイボールなどの飲み方に脚光が集まり、以前よりも嗜む人が増えたウィスキーですが、実は体に有効な成分がたくさん含まれている事は、あまり知られていません。まず蒸留酒であるために、糖質、プリン体がゼロであるために、糖尿病や痛風の人であっても安心して飲むことができます。
これに加えて、ポリフェノールの一種である「エラグ酸」を多く含んでおり、ガン細胞の複製を抑えたり、その抗酸化作用から、コレステロールを酸化させ血管の壁に付着させてしまう活性酸素を取り除く効果があります。また、シミなどの原因になるメラニン色素を抑制する「リオニレシノール」も含まれています。シミやソバカスができる原因の一つに、皮膚細胞にある酵素「チロシナーゼ」がメラニン色素を作り出しているという事があげられます。リオニレシノールは、このメラニン色素を作り出す酵素の働きを弱める効果があるため、ウィスキーを飲むことで、美しく白い肌を保つ助けになるのです。
ウィスキー特有のあの芳醇な香りは、泥炭から出るスモークと、熟成過程でオーク樽から染み出た成分から作られています。この香りには、森林浴をした時と同じようなアロマ効果があり、精神を落ち着かせる鎮静作用と、血液中にあるストレスホルモンを抑制する働きがあります。こうしたことから、ウィスキーは適度な量を定期的にとることは、身体にも精神にも大きな効果を与えるのです。
7位 シードル
シードルはヨーロッパが発祥のお酒で、リンゴを発酵させて作られており、アルコール度も5%ほどで日本でも女性を中心に人気のあるお酒の一つです。このシードルの特徴は、そのさわやかな香りにあるでしょう。この香はもちろんリンゴそのもののアロマであるため、精神を落ち着かせてリラックスを促す効果があります。
ビタミンとポリフェノール、アミノ酸、ミネラルも豊富に含まれており、抗酸化作用による動脈硬化の予防、メラニン生成を防いで皮膚を美白に保つ効果も持ち合わせています。特にポリフェノールの量は、高ポリフェノールであることで知られている赤ワインに匹敵するほどの豊富さでありながら、アルコール度数は低くなっているため、お酒に弱い人であっても楽しみながらポリフェノールを取ることができます。発酵酒であるために、蒸留酒ほどではありませんが、ビールなどと比べると、低カロリー、低アルコールで、栄養価が偏りがちな方にはお勧めできるお酒と言えるでしょう。
近年ではこのシードルに含まれている糖質を大幅にカットしたものも販売されるようになり、シードルの可能性はますます広がっています。余談になりますが、日本で一番最初にシードルを製造をしたのは、NHKのドラマのモデルにもなった竹鶴政孝さんです(ニッカウヰスキー コラム)。
6位 ラム酒
ラム酒はお菓子作りなどにもよく使われるお酒で、近年では海賊を題材にした映画でも一躍有名になりました。主原料としてサトウキビを用いているために、非常に素晴らしい芳醇な甘い香りを持っており、カクテルにもよく用いられます。お酒としては蒸留酒であり、アルコール度数も40%~70%ほどと高めになっており、その高い殺菌作用から、ケガなどをした際に消毒用として用いられたこともありました。
蒸留酒の特性として、糖質とプリン体がゼロであるため、糖質を制限していたり尿酸値を低く保ちたい人にとっては、その助けとなるアルコールと言えます。アルコール度数が高いために、カロリーも高くなっているのですが、ラム酒のカロリーは栄養素を伴わない、いわゆる「エンプティー・カロリー」であるため、ハイカロリーであるからすぐに太る、という事にな繋がりません。アルコールのカロリーは、体内に入るとほかの栄養素よりも優先的に消費されます。
このことにより、アルコールのカロリーが消費されている間に、過剰に栄養素を取らなければ、脂肪として蓄積される分を少なくすることが可能なのです。この他としては、お酒を作る過程の中で、オーク樽にラム酒を詰めて熟成をさせるため、高いアロマ効果もあり、鎮静作用やリラックス効果が期待でき、また、抗酸化作用も高く、動脈硬化や肌の調子を整えるアンチエイジングの作用もあります。
5位 ブランデー
ブランデーはヨーロッパを原産としているお酒で、白ブドウのワインなどを蒸留して樽詰めして熟成させることで作られています。極めて香高いお酒として知られているブランデーですが、その香りには気持ちを落ち着かせてリラックスさせる効果があり、興奮を鎮めることでストレス状態を改善させると言われています。特に、また糖質を含まないことから、食欲増進作用が低くいため、ブランデーを飲みながらほかのおつまみを食べるという形になりにくく、こうしたことから就寝前のリラックスタイムにゆっくりと嗜むことで、質の良い睡眠を期待できます。樽熟成のお酒で、高ポリフェノールのお酒であることでも知られ、動脈硬化を防いで血管をしなやかにし、シミやソバカスの発生を抑える働きもあるため、美白と美肌の効果を得ることができます。なお、樽熟成の期間が長ければ長いほどこうした効果も高くなり、また、味わいも深くなることから、ブランデーでは独自の符号を用いてその熟成期間を表しています。
・1つ星~3つ星:星が増えるほど熟成年数が増え、3年から10年を経たもの。 ・V.O:Very Old(とても古い)を表し、10年から15年の熟成期間を持つもの。 ・V.S.O:Very Superior Old(とても優秀で古い)を表し、16年から20年の熟成期間を持つもの。 ・V.S.O.P:Very Superior Old Pale(とても優秀で古く澄んだ)を表し、20年から30年の熟成期間を持つもの。 以降、ナポレオン、X.O、エクストラと続いていき、エクストラになるとその熟成期間は70年になります。
4位 焼酎
焼酎は、以前は安いお酒の代名詞のように言われていましたが、近年では麦、そば、芋などを原料し、香りと味わいが深いものが好まれるようになり、大変高い人気を博しています。この焼酎は、その製法の違いによって甲(こう)種と乙(おつ)種という区分けがされており、甲種は癖が少なくサワーなどの割りモノによく用いられています。
乙種は原料その物の香りや味わいが強く残るため、本格焼酎とも呼ばれており、様々な成分効果を期待することができます。焼酎には、「プラスミン」や「ウロキナーゼ」という酵素が多く含まれており、これらの酵素は血液中に出来上がる血栓を溶かし、血液をサラサラにする作用が期待できます。特に、ウロキナーゼの活性化能力は赤ワインの1.5倍もあると言われており、適量を嗜むことで、脳卒中や心筋梗塞などを予防に効果をみせます。
また、乙種の焼酎である芋焼酎は、芳醇な芋の香りが特徴的ですが、この香りの中には香気成分「リナロール」が含まれており、この香気成分はラベンダーなどのハーブ類にも含まれている物質で、アロマテラピーでは不安を取り除いて、精神を落ち着かせる効果がある物として利用されています。こうしたことから、芋焼酎をお湯割りで飲めば、漂う香りからリラックス効果が得られ、また暖められたアルコールが血行を良くし、冷え性などの改善にも役に立つのです。
<以下、次回>