2007年7月発足以来続いている一期一会の飲み仲間
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<時間の使い方は、命の使い方>
「一人前の修道女になるためには、数年の準備期間があり、30歳近くで入会した。・・・20代の若いアメリカ人・百数十名と、ボストン郊外の広大な修練院で修行していた1年間のある日のこと」。
 
「その日は夏の暑い午後だった。私の割り当てられた配膳の仕事を食堂で果たしていた。百数十の皿、コップ等を長机の上、パイプ椅子の前に一つひとつ並べてゆく仕事を、沈黙のうちに手早く行っていた時だった」。
 
「突然、『あなたは、何を考えながら仕事をしているのですか』と厳しい顔をした修練長の姿があった」
「『別に何も』と答えた私は、『あなたは時間を無駄にしている!』と叱責された。命ぜられたことを、命ぜられたようにしていたから戸惑いを隠せなかった」。
 
「修練長は、そんな私に今度は優しく諭すのだった。『時間の使い方は、そのまま命の使い方なのですよ。同じ仕事をするなら、やがて夕食の席に着く一人ひとりのシスターのために祈りながら並べてゆきなさい』。何も考えないで皿を並べるなら、ロボットの仕事と同じだ。『つまらない』と考えて過ごす時間は、つまらない人生しか残してゆかない。同じ時間を費やすなら、一つ一つの皿を並べる時に、『お幸せに』と、私にしかこめられない愛と祈りを込めて並べて、始めて私は愛と祈りの人生を送れるのだということを、その日、その時、教えられたのだった」。
 
「時間の使い方は、命の使い方、この世に“雑用”という用はない。用を雑用にした時に、雑用が生まれるのだということを、心に叩き込まれた修練院の一こまであった」。
 
「仕事を“する”doingも大切だが、どういう自分かというbeingを忘れてはいけないのだ」
   【文芸春秋10月号 「雑用はない」(筆者 渡辺和子氏 ノートルダム清心学園理事長)より抜粋】
 
毎日のように、法令・定款、責任・義務だとか、監視・検証等々の活字に囲まれている私には、とてもホッとし、心休まる話でした>

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