<のびやかに暮らす心の持ち方・・・「心と体の健康塾」より>
豊かな心で毎日を闊歩していきたいと思っていても、
時には、沈んだ気分になることもあるものです。
しかし、自分のとらえ方次第で、物事の見え方も、意味も違ってきます。
気の持ちようで、心を楽にすることができるのです。
そのヒントを、心の専門家・水沢 都加佐先生に教えて頂きました。
心の持ち方によって、物事の見え方は変わってきます。
あなたはどちらの方ですか?
(コップにおいしい水が半分入っています)
B:もう半分しかない。何とかしないと・・・
A:まだ半分ある。ゆっくり味わおう・・・・
私達は誰でも、日々、心に渦巻く様々な感情に包まれて生きています。嬉しいことも悲しいことも、毎日のようにやってきます。
同じ出来事でも、人によって嬉しいことも、他の人にとっては嫌なことだったり、同じ人でも時と場合によって、嬉しかったり、あまり喜ばしく感じなかったりするものです。
事実は一つでも、その時の受け止め方次第で、持つ意味も影響も違ってきます。これを心理学の世界では、「感情はオプションである」という云い方をします。オプショナルツアーなどとよく言いますが、「オプション」とは「選択肢」という意味を持ち、利用者側で選択できる事柄を示しています。一つの事実に対してどの感情を選択するのか、それは実は自分で選べるということなのです。
上の例もそうですが、「半分の水」という一つの事実について、Aさんのように肯定的なとらえ方ができる人は、この一瞬を大切にし、感謝の気持ちを忘れないので、豊かな心で生きていくことができるでしょう。
一方、Bさんのように否定的にとらえてしまうと、不安や焦りの気持ちで過ごすことになります。実は、Bさんのようなタイプの人に共通するのは、無意識のうちに人と比較して、自分に「ないもの」を数えてしまうという傾向です。
例えば、お隣と比べて「あの家にはあれもある、これもある。いつも人が来て賑やか。それなのに、うちは友達も少なく、あれもない、これもない・・・」と思えばつらくなります。でも、自分に「今あるもの」「持っているもの」に目を向ければ、「自由で気楽。自分だけの贅沢な時間が使えるのだから、季節のしつらえを大事にして、俳句でも作ってみようか」などと思えるのではないでしょうか。
ついつい人と比べて、ないものを数えていませんか?
今あるものに目を向け、あるものを大切にする心の持ち方が、自分を幸せの道へ進める秘訣です。
<Suntory 美感遊創 vol.144 「心と体の健康塾」監修/水澤 都加佐氏より抜粋>